登山女子のぽんこつ日記~はじめての登山やコース、装備など~

登山のこと、山道具のこと、いろいろ紹介します。

パタゴニア

メスティン 炊飯 時間と水の量

メスティンの炊飯方法【完全版】

 

※2022.8更新しました

 

登山のごはんは、軽いし作るのが簡単なので、アルファ米を使うことが多いですが、

やっぱり生米から上手に炊飯すると美味しさが全然違います。

 

山の炊飯はおなじみのメスティンがおすすめです。

標高が高いと沸点が低く、美味しく炊けません。

 

そこで、底の浅いメスティンで高温を保つことができます。

さらに蓋の合わせがしっかりしているメスティンなら鍋よりも圧力がかかります。

高原に建つホテルでは圧力鍋で炊飯するそうですが、同じ原理ですね。

芯焦げベシャ飯の恐怖が軽減しますw

 

形もお弁当箱みたいなので、そのまま器にして食べられますし、中にいろいろ詰め込んでパッキングもしやすいです。

それにアルミ製なのでとても軽いです。

 

ただの四角い飯盒でしょ?と思うなかれ。

これ一つでいろいろな料理が作れちゃいます。

キングオブ調理ギアに認定します!


食いしん坊の私は、大きいサイズのラージメスティンTR-209を使います。

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メスティンの使い方

 

 メスティンの使い方

水の量

標高の高い山の場合の水加減は、「多め」です!

 

下界の場合は、米1合に対し、水200cc

これを基本に、

●標高2000m~2500mの場合

 米1合:水240cc

 

●標高2800m~3000mの場合

 米1合:水290cc

 

イメージとしては、標高2000メートルを基準に標高100mにつき1.5cc~1ccを足していきます。

 

 

 

 

水の量はナルゲンボトルやプラティパスなら目盛が付いているので便利ですね。

私はナルゲンの広口をよく使います。

 

割れないし広口は行動食を入れたり、なんだかんだこういったシンプルなモデルが1番使い勝手が良いですね。

 

 

簡単に水を量る方法とは

しまった!水の量が測れない!(汗)

というときは、メスティンの取っ手を付けているリベット(まるいポッチ2つ)の真ん中の高さまで水を入れると丁度200cc。

 

ということにならないように、メスティンの内側に釘か何かで印を傷付けておくと便利です。アルミなにで、簡単に傷がつきます。

 

 

※普通サイズのメスティンは1合炊くとき。

ラージメスティン(大きいサイズ)は2合炊くとき。

ラージのときはリベットの真ん中ではなくリベットの上端まで水が被る位置で良いと思います。

 

炊飯の手順とコツ

一般的なメスティンの炊き方は、「中火で20分」と言われていますが、山での炊き方を紹介したいと思います。

 

①水に浸ける

お米は無洗米でも良いし、ふつうのお米でも、そのまま洗わずに炊飯します。

無洗米の場合は、さらに水を多くする必要があります。

普通のお米で、新米が一番美味しくできる気がします。

 

ちなみに失敗しにくい品種は、水分の多い「コシヒカリ」「ミルキークイーン」「ゆめぴりか」「だて正夢」「いのちの壱」などが、甘くてもちもちしています。

 

標高の高い山では、30分~60分、水に浸けたまま放置します。

こうすることで芯飯になることを防ぎます。

※60分以上放置しても、米の吸水キャパが限界になりますので柔らかくなることはありません。

 

標高が高い山では、沸点が低いため、100℃に達しないまま炊くことになります。

すると一般的に、でんぷんの粉っぽさや臭みが残ってしまったり、芯が残ってしまいます。

山岳部員が一番恐れる「芯・焦げ・ベシャ飯」!

 

 

 

f:id:chi-sk8:20170710212013j:plain水の量は標高が高いほど多めに。

 

 

②まずは強火で

強火で沸騰させる。

沸騰したらメスティンを持ち上げて火から離します。

(吹きこぼれを防止するため)

ポイント! メスティンの個体差によって、気密性が高かったり、ラージメスティンで1合だけ炊くときは、吹きこぼれませんので湯気が出たらそこでOKです。

 

 

 

③その後、ストーブの最少火力で20分~25分。

火が消えるか消えないかギリギリで。

風の当たらない場所で炊くと火力が調整しやすく、温度を一定に保てます。

時間に関しては、気温で左右されるので、湯気が出なくなり、パチパチ音がしたら30秒待って火を止めます。

山では風の音でパチパチ音がわからないことも。

そんなときは湯気が出なくなったタイミングでOK。

 

 

ポイント!

真ん中が焦げやすいので、時々メスティンをゴトクから動かして火の当たる位置を変えます。

メスティンは前後に動かすだけではなく、回転させるように動かします。

なぜかというと、山では地面に対しストーブを水平に置くことは難しいので、動かすことで、水もまんべんなくお米に被るようになるので失敗が少なくなります。

また、バーナーパッドを使うと焦げにくくなります。

 

蓋の上に石や缶詰を置いて圧力をかけます。

ついでにメスティン内の温度も保てます。

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④20分蒸らしてふっくら仕上げる

火から下ろしたら、ひっくり返してタオルで包んで蒸らします。

 

蒸らす時間は20分程。

こうすることで、メスティンの底に溜まった水分が米全体にまわって、ふっくらします。 

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寒い時は暖をとることもできます(笑)

 

火傷に注意してくださいね。

軍手があると便利です。

私は普段使っているビレイグローブを使っちゃいます(笑)

蓋を開けるとふっくらと炊きあがりました♪

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普通サイズ1.8合まで

 

赤いハンドルが可愛い♪

大きいサイズ3.5合まで

手順とまとめ

1.水加減は多め。2000メートルを基準に標高100m×1.5ccを追加

2.30分以上浸水

3.最少火力でパチパチ音がしなくなったら(湯気が出なくなったら)30秒で火を止める。

4.20分蒸らす。

 

最初は火力と時間の感覚がなかなか難しいと思います。

 

コツは、

しっかり浸水&水多め!

風の当たらないところで炊く!

パチパチ音が消えたら蒸らす!

これで、標高3000mでも、美味しく炊けます。

 

失敗しまったら・・・

芯米ができてしまったら、お湯(または水)を少量ふりかけ、火にかけ、沸騰したら最少火力で5分程度延長戦です。

 

逆にべちゃべちゃの場合は、「炊き干し法」といって、水を足してから、蓋を開けたまま最小火力で水分を飛ばします。

 

慣れてくると、炊き込みご飯や、ピラフ、パスタや蒸し料理までできちゃいます。

 

簡単な裏技で、絶品のレシピを公開しました↓

www.chillpaine.com

 

アルファ米も良いけどメスティンもオススメですよ♪

 

 

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