ゴアテックスの洗濯
今日は冬山登山で大活躍した、ハードシェルやグローブ、ゲイターのお洗濯をしてみます。
透湿素材のレインウェアやハードシェルの寿命は、お手入れで決まるそうです。
私のゴアテックスは長いもので10年以上使っていますが、防水性は全く落ちていません。
ゴアテックスというのは、空気を通して水分を通さないフィルムのようなもので、それをナイロン等でサンドイッチにしてあるので、痛むのはナイロンの部分のようです。
特に人間の頭から汗とともに流れてくる皮脂や汚れがナイロンを劣化させてしまいますので、襟の部分の汚れに注意ですね。
袖裏なんかも汚れやすいですね。
これをお手入れしてあげることが長持ちの秘訣です!
洗濯の手順
早速、やってみましょう。(3分クッキング風に)
まずは衣装ケースを用意します。
そして、全てのジッパーとベルクロをしめます。
今日使うのはこの2本。
ゴアテックスなどの透湿素材の洗濯に最適なNIKWAXのテックウォッシュとTX.ダイレクトWASH-IN
NIKWAXの使い方
衣装ケースに30℃のお湯をためます。
ジャケット2着にオーバーパンツ1着+小物なので54リットル必要です。
衣装ケースのサイズが36㎝×24㎝×63㎝=54432立法㎝です。
なので、1/1000にして、ちょうど54リットルになりそうです。
体積の計算フォーム
これを1/1000にするとリットルになります。
では、放水開始!
ここにテックウォッシュを規定の量、今回はキャップ6杯入れます。
そして、かき混ぜます。
風雪に耐えて幾多の困難を共にしてきたこのジャケット、まず、袖などの汚れ(鼻水を拭った汚れじゃないよ笑)の酷いところは直接テックウォッシュをつけておきます。
そして、いざ、ハードシェルたちを投入!
あ、グローブはアウターのみです。
優しく押し洗い、約15分。
最後は水が透明になるまで良くすすぎます。
洗剤の成分が生地に残っているとゴアテックスのミクロの穴がふさがって、透湿性能が低下してしまいます。
水をきったら、今度は、TX.ダイレクトWASH-INで撥水処理をしていきます。
TX.ダイレクトWASH-INの使い方
また、お湯をためます。
1着あたり、6リットルなので、24リットルためます。
そこにTX.ダイレクトWASH-INを規定量、今回はキャップ4杯、良く振ってからいれます。
ゴム手袋を忘れずに!
手が撥水されちゃいます!!
そして、よくかき混ぜる。
再度、ハードシェルたちを投入!
今度は、10分全体が浸かるようにします。
腰を痛めないよう時々、立ち上がりましょう。
仕上げは冷水で水が透明になるまで念入りにすすぎます。
製品の表示に従って陰干しした後、アイロンで熱を加えると完璧です。
熱を加えることで、生地表面のミクロの繊維が立ち上がって、水を弾くようです。使い込んだ生地は繊維が寝ちゃってるんですね。
マタギの着る簔の原理です。
だから、撥水性の落ちた傘なんかも、ドライヤーで熱を加えると復活しますよ。
あ、アイロンは低温で当て布をしてくださいね。
その際、止水ジッパーのゴム部分には当てないように気をつけて下さい。
また、グローブの革の部分は保湿剤とかは塗らないようにしてください。
透湿素材を塞いでしまうと大変です。
ゴアテックスの保管方法
保管はハンガーで紫外線の当たらない、風通しの良いところで。
私はベルクロやフードのゴムも緩め、ジッパーは全て開けたままにしてあります。
スタッフバッグに入れたままは劣化を早めてしまうそうです。
畳むときは、毎回違う畳み方にして、折りジワにならないようにしています。これも生地の劣化や、シームテープの剥離を防ぐコツです。
あぁ~!!!
アイロンをしていて気がついたのですが、オーバーパンツとゲイターにアイゼンを引っかけて開けてしまった穴を発見!
破いた現場はこちら↓
chi-sk8.hatenablog.com
・・・ショック!!!
でも、安心してください。
ゴアテックスの修理方法を紹介します。