剱沢テント泊 下山編
昨日は剱岳に登頂し、剱沢で一泊しました。
今日は名残惜しいですが下山です。
下山はいつも別山乗越から雷鳥坂にルートを取るのですが、今回は新室堂乗越を下りました。
剱沢ののんびりした雰囲気の中、テントの撤収もゆっくりテントを乾かしながら。
振り返るとずっと剱が鎮座しています。
今回は飲み物は剱沢小屋も売り切れで、剣山荘までいかなければいけませんでしたが、大好きなテン場の一つです。
今回は三泊しましたが、飽きることのない空間です。
登ってきたときよりもなぜか大きくなるザック。
不思議現象はいつものことですね(笑)
●剱沢から別山乗越まで
まずは別山乗越まで、緩やかな上り道です。
時々振り返り、剱の姿を五感で記憶します。
すると・・・!!!
雷鳥発見。
オスでしょうか?
パートナーはアタックで負傷した膝の痛みが強いようなので、ポールを貸してあげました。
テント泊の重装備のときや、ツェルト設営用に持参しておくと安心ですね。
緩やかな登りは、晴れていると剱沢が一望できるので足取りも気持ちも軽くなります。
50分で別山乗越に到着しました。
剱御前小舎で追加の飲み物を購入します。
ここから雷鳥沢まではトイレがありませんので、ここで済ませます。
トイレの横をまわり、新室堂乗越へ向かいます。
●別山乗越から新室堂乗越まで
ハイマツの中に引かれた白い道を進みます。
いつもと違う角度から見下ろす雷鳥沢。
こうして色々なルートを歩くと、立山のイメージが頭の中で立体化していきます。
今日も地獄谷は絶好調です。
もうもうと噴気が立ち上ります。
ずっとつづく緩やかな稜線。
砂利が滑るので、なかなか消耗します。
パートナーの膝には雷鳥坂の方が良かったか・・・。
苦悶の表情を浮かべています。
大日連山を望みながら、緑の絨毯を進みます。
このルートはとにかくお花が多いのが特徴です。
人も少なく、ゆっくりとお花の写真を撮ることもできます。
スマホでもマクロレンズがあると、楽しみが広がります。
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下りでは、テント泊装備でザックの重量がある為、私の場合はブレーキが効かず滑るので、コースタイムより時間がかかります。
室堂乗越の広場に到着しました。
このままカガミ谷乗越までなら行けるかな?
そしたら奥大日岳の全容が見られるなぁ、と誘惑が出てきますが、素直に雷鳥沢への分岐に降ります。
●新室堂乗越から雷鳥沢まで
ガレガレのイヤラシイ道に足を取られます。
上の方では秋の気配で綿帽子になっていたチングルマも、ここまで降りるとまだ元気です。
ある程度降りてくると、木道になります。
ずっと岩道を歩いていたので、足の裏の感覚の変化に寂しさを覚えます。
この木道が要注意です!
木道の端まできたとたん、バカーン!と木道がシーソーのように後ろが持ち上がり、後続のパートナーの脛を直撃してしまいました。
どうやら片側の固定が外れていたようです。
ひっくり返って脛を抱えるパートナー・・・。
痛めた膝と逆の脛まで負傷してしまいました。
痛みは大丈夫そうなので、膝にキネシオテープを貼って慎重に進みます。
登山ではカット済のニューハレテープが軽量化に一役ですね。
浄土川の流れに遡って、橋まで向かいます。
さらさら流れる水がとても気もち良さそうです。
ザックを下ろし、冷たい水で顔を洗います。
山行の疲れと、下界が近づくに従って現れてきた憂いの予感が、浄土側に流されていきます。
橋を越え、
雷鳥沢のテント場です。
盆も過ぎ、ひっそりと並んでいる色とりどりのテント。
ゆっくりした時間が流れています。
はぁ、もう一泊したいなぁ・・・。
ヒュッテで温泉に浸かって、もう一泊。
立山に囲まれて過ごす夜も素敵だろうなと思いますが、進まなければ(泣)
・雷鳥沢から室堂平まで
いつも思うのですが、ここからが一番キツイ!
連続する階段地獄に観光客からの視線。
何が?って観光客から「すごいねぇ、大きなザックだねぇ」なんて言われることが多いので、休むわけにもいきませんし、ペースを落とすことも許されません(笑)
いつもの裏技は、「あそこの景色撮ったら?」とパートナーに言うことで、撮影休みができるのですが、こんなときに限ってパートナーは「別にいい」と・・・。
天気図や登山地図は読めるのに、空気が読めないですね(怒)
ヘロヘロで雷鳥荘。
みくりが池もガスで残念。
天気が良いと、まるで天国のような景観で楽しませてくれます。
ヘトヘトになりながら室堂に到着です。
今回のご褒美は、
さらさら汁!
そしてソフトクリーム
シメは 肉巻きおにぎり串
シメの順番がおかしいのは自覚しております(苦笑)
・まとめ
新室堂乗越ルートは、お花がたくさん咲いていて、のほほんとした雰囲気が魅力です。
下山では予想よりも時間がかかってしまいましたが、装備が軽く、砂利道の下りが得意な人なら問題ないと思います。
またこのルートを使う人も少なそうですので、渋滞になりにくい印象がありました。
いらっせ剱岳!