バックカントリースキーの練習!
バックカントリースキー、どころか、スキー自体初心者のワタシ。
大好きな山で、スキーができたら、どんなに素敵だろう?と思い、数年前に一念発起!
シーズンも終わりかけの3月から山スキーを始めました。
頻繁に登っている木曽駒ケ岳や、立山、谷川岳(もちろん山頂からドロップなんてできませんので、簡単なエリアでショートコース)。
それから比較的安全な根子岳で滑ってみたり、スキー場でひたすら練習をしてきました。
でも、やっぱり不整地、悪雪、深雪で完璧に曲がったり止まったり、恐怖を克服したりはまだまだ。
これまでの山は樹林帯を滑っていないので、ツリーランも苦手です。
体力だけは自信があるので、ハイクアップは得意だし、雪山登山では危険性も十分理解し、ビーコンの使い方も練習し、厳冬期のビバーク経験もありますが、肝心の滑走が・・・。
ちなみにシールを使ってのハイクアップは根子岳なんかおすすめです。
ということで、今回は肝心の滑走の練習です。
パウダーラン&ツリーランの練習の練習(実際のバックカントリーの前段階という意味で)に斑尾高原スキー場に行ってきました。
斑尾高原スキー場は、最近流行りの非圧雪コースが充実しています。
他のスキー場の非圧雪コースは超急傾斜で、上級者のみが侵入を許されるデスゾーンなのですが、斑尾高原は、名付けて「ファミリーアドベンチャーコース」と言って、家族で気軽に楽しめる非圧雪のツリーランコースが設置されているのです!
ですので今回はサイドカントリーです。
※バックカントリー初心者が、雪山登山の経験もないまま、いきなりバックカントリーをやるのは無謀です。
必ずガイドさんと滑るようにしましょう。
では早速、レポートしたいと思います。
・バックカントリー練習の装備
・スキー装備は、山スキーの板にウォークモードの付いた兼用ブーツ。今回はハイクアップしませんので、シールは使いません。
・ビンディングはハイクアップはしませんが、いつものツアービンディング。
・ストックはいつもの登山とスキーの兼用ポールで、スノーバスケットに交換。
・ウェアは、スキー用の一般的なもの。
・ヘルメットはスキー用。危険が伴うのでヘルメットは必須です。
・ゴーグルは雪山と兼用しているもの。
以上、板・金具・ブーツが山用で、あとは普通のゲレンデ装備です。
あくまで、スキー場脇のサイドカントリーの装備です。
スキー場内のレンタルショップ「白樺レンタル」でも、パウダー用のファットスキーがレンタルできます。
・ラビットコース
スーパークワッドリフトを降りて、ジャイアントコースの途中から、右側のラビットコースに侵入します。
第二リフトから降りてもすぐアクセスできます。
ファミリーアドベンチャーと名付けられてますが、樹林帯に突入するのはやっぱり緊張します。
看板には「上級」の二文字が!!
他にも「木立に激突」とか緊急連絡先とか、物騒な注意書きが!!!
今日は積雪も少なめで、前日の雨の影響で若干カリカリになっています。
山岳用の長い板を細かく振り回しながら、時には横滑りでクリアしていきます。
リフト手前の沢底に降りる箇所が、切れ落ちています。
この写真の下がストーンと落ちています。
近づいてみると、積雪の少なさと、日当たりの良さで、土が露出していますので、カービングコースにエスケープします。
最後は藪に阻まれ、スキーを脱いでクリアします(笑)
本来はあまり斜度がなく、緩やかな谷筋なようなコースで自由に滑れます。
左手にすぐリフトも見えるので、迷う心配もありません。
ツリーランの箇所も短めなので、積雪量が豊富ならば楽しそうですね。
・カモシカコース
次はカモシカにチャレンジします。
カモシカコースは第二クワッドリフトを降りてすぐ左側の林です。
侵入口はちょっと斜度があり、木の間隔も狭いので緊張します。
入口を過ぎれば、極上のパウダーで斜度も安心。
樹々の間を滑りぬける疾走感。
滑るスピードで景色が流れていきます。
木の間隔は狭いので、激突しないように。
注意するのは、気持ちよくどんどん左の方に滑ってしまうと、リフト乗り場から離れてしまうので、復帰の登り返しがちょっと大変です。
木に設置されている看板を注視しながら滑ると安心です。
それでもフワフワのパウダーに誘われて左の谷へ。
沢はハーフパイプのようになっているので、右へ左へ自然と減速してくれるので楽しいですね。
踏みぬいたような大きな穴もあるので、滑走一本目は、偵察のつもりで滑る必要があります。
・ベアーコース
第11リフトと第12リフトを乗り継ぎ、クリスタルコースの途中が侵入口です。
ここは、上部がクリスタルボウルというツリーランコースになっています。
出だしは狭く抉れたウォータースライダーのような急傾斜を下ります。
長い板を振り回すのは無理なので、身を任せて落ちていくしかありません。
その後は、緩やかな傾斜で、木の間隔も広いので、滑りやすいです。
谷底のルートは限られていいるので、敢えて左右の尾根寄りをトラバースしながら滑ると楽しいです。
・ニンジャコース
ファミリーアドベンチャーで足馴らしを終え、いよいよ本格的なツリーランコースに突入します。
ツリーランコースの中では、一番斜度の緩いNINJYAコースへ。
有名なジャンプ台。
ノースショアな雰囲気があります。
このカナダのMTBダウンヒルコースで見たような木製ラダーからドロップ・・・というのは無理なので、普通に下を潜り抜けます。
12リフトを降りパウダーウェーブ2コースの途中から侵入します。
今年は積雪が少ないためか、コブコブで、カリカリ雪の中を、かなり多い樹々の間を進む厳しいコースでした。
クリスタルコース側はV字に切れた谷で、気が付くとスピードが出て木に激突しそうになるので要注意です。
ひーひー言いながら、板を左右に振り回します。
ジャンプ台から15リフト寄りの尾根の向こうの方が楽しめました。
それでも恐怖から踏みこむ力が強くなって、太ももがパンプしてしまいました。NINJYAはまだ挑戦するには早かったか・・・(苦笑)
そして、コース出口には15リフトもありますが、もう一度滑るなら12リフトに行かなければいけません。
12リフト乗り場へは、後半加速していかないと、登り返す羽目になります。
・他のツリーランコース
今回紹介した以外にもいくつかツリーランのコースがありますが、結構斜度がきつく、エスケープもしにくそうなので、自信が無い方はファミリーアドベンチャーから始めるのが良いと思います。
どのツリーランエリアも、入り口が一番怖かったです。皆に踏まれているぶんカチカチで、斜度もきつく、木の間隔も狭いので、しっかり先まで見てラインを思い描くと良いと思います。
・まとめ
バックカントリーをやる方は、ほとんどがゲレンデでかなり上級者になってから始めるパターンが多いと思いますが、私のようにゲレンデでもぽんこつな場合は、まずはサイドカントリーで深雪、悪雪に慣れると良いと思います。
ハイクアップだけなら、根子岳や、入笠山の急ゲレンデなどで練習できると思います。
雪崩の知識や、救助技術、雪山登山の知識を得るのはなかなか大変ですし、安全が一番なので、バックカントリーはガイドさんが主催する体験ツアーなどを利用してから始めると良いと思います。
パウダーは自然と減速してくれるし、ツリーラン独特の木立の間を滑る抜けるのは、まるでクライミングのルートファインディングのようでした。
自分の思い描いた綺麗なラインで滑れると、これまで未経験の楽しさが味わえます。
斑尾高原は、北信州ならではの豊富な雪の量と、パウダーの質が最高です。
ドカ雪の降った後は、ぜひ斑尾高原においでなんしょ!