【カシオ プロトレック】反転液晶の視認性について
新型コロナウイルスの感染拡大防止を受けて、登山等のアクティビティも控えている方が多いのではないでしょうか?
寝ても覚めても山のことばかり考えてしまい、「ストレス」という便利な言葉に逃げそうでうです私はこんな時こそ登山ギアのメンテをしたり、地図読みの勉強をしたり、気象の勉強をしたり、換気扇を掃除したりしています。
さて、今回の記事は登山ギアのひとつ、腕時計の話。
私の登山時計は、カシオのプロトレックです。
山でたまに「その時計・・・反転液晶って見えにくいですか?」って聞かれます。
自分では意識したことがなかったのですが、ノーマル液晶のプロトレックと視認性を比較したものを記事にしてみようと思います。
・反転液晶とは
反転液晶とは、「ネガティブ液晶」、「ネガティブLCD」とも言い、通常のノーマル液晶(ポジティブ液晶)が白地(グレー)に黒い文字なのに対し、「反転」ですから黒地に白い文字のことを言います。
・比較ケース①[太陽光下]
登山では一番多い状況ではないでしょうか?
反転液晶の方が、黒いぶん、表面ガラスが鏡効果によって若干視認性が落ちます。
あくまで比べてやっと気が付く程度で、今まで見えにくいと感じたことはありません。
・比較ケース②[蛍光灯下]
蛍光灯で見ると・・・
反転液晶の方が鏡面反射効果があるように見えますが、ほとんど視認性に優劣はありません。
・比較ケース③[白熱灯下]
白熱灯では・・・
反転液晶は鏡面反射が出ています。
ノーマル液晶は、ガラス全体が反射しています。
文字部分との明暗差もありますが、どちらも若干視認性が落ちます。
う~ん・・・。
・結論
なぜ、反転液晶だと鏡のようになるのかというと、
時計のガラスや、透明な物体は、一部の光を透過し、残りの光を反射させる特性があります。
実際は、透過する光の量が圧倒的に多いため、反射しているようには見えません。
そして黒い色は、理屈上ではあらゆる波長の可視光を吸収しますので、逆に、反射した光が強調されるので、鏡のように見える現象が起きるそうです。
反対に白い色は、あらゆる波長の可視光を乱反射します。(現実には一部吸収されます)
そのため透過光を減らすことはできず、鏡としての効果は低くなります。
時計の場合は、文字盤の色と、文字や針の色の差を研究したり、そのバランスで視認性を良くしているそうです。
時計のガラスの素材によっても違いが出てくると思います。
ミリタリーウォッチは、敵にこちらの居場所がバレないよう、反射しない黒い文字盤が使われています。
あれ?黒は鏡のように反射してしまうんじゃ?・・・と思いきやそうでもありません。
ガラスの素材も含めた総合的なバランスと、使用場面・用途、人間の目の(脳の)補正力などもあり、一概にどの色が良い悪いとは言えないそうです。
ということで、結論・・・
反転と通常を並べてみて、やっと違いがわかる程度ではないでしょうか?
使い慣れてくると目が自動的に補正をかけてくれるので、
気に入ったモノを使うのが良いと思います!
個人的にはプロトレックの最新のシリコンバンドのモデルは、とても付け心地が良く、寝るときに装着したままでも、岩登りのときにも良さそうだなと、狙っています。