登山女子のぽんこつ日記~はじめての登山やコース、装備など~

登山のこと、山道具のこと、いろいろ紹介します。

パタゴニア

【八ヶ岳】にゅう~天狗岳 日帰り縦走のポイント3つ

森、苔、池、岩のオールスター にゅう・天狗岳 北八ヶ岳縦走

 

 

7月、三連休。

戻り梅雨の長雨の中、全国的に晴れる山域が無い中、唯一北八ヶ岳だけ晴れています。

夏休みの長期縦走に備えて訓練も兼ねたテント泊がしたかったのですが、長雨の合間の晴天は一日のみ。

よし!日帰りで北八ヶ岳をプチ縦走しよう!

ということで、「にゅう」と「天狗岳」を踏みに行ってきました。

 

ルートは、白駒池から入り、「にゅう」を経由して「天狗岳」へ。

下山は、高見石小屋に立ち寄り、名物の揚げパンをGET!という計画で登ってきました。

 

白駒池駐車場について

アプローチは白駒池の駐車場です。

特徴は、

・24時間出入り可能。

・料金は一日600円(管理人の居ない時間は、受付の封筒にお金を入れて、車のナンバーを記入してポストへ)

・トイレ、売店あり

・自販機なし

・駐車台数180台(混雑時は道の向かい側の第二駐車場が開きます)

 

長雨の合間の貴重な晴れの日。混雑を予想して、前夜に駐車場に到着しました。

23時に到着するとまだまだ余裕があります。

 

明日は晴れの予報ですが、明け方まで雷雨が車の屋根を叩きつけていました。

 

ルートを詳しく紹介します

 

今日のルートは、

白駒池駐車場→白駒池→にゅう→天狗岳→高見石小屋→白駒池

となります。

休憩を含まず8時間程度の山行の予定です。

 

朝5:00

外は晴れて、高原特有の清々しい空気を胸いっぱいに吸い込みます。

準備を整えたら、駐車場脇の登山口から、白駒池に向かいます。

にゅう&天狗岳、いざゆかん!

久しぶりの日帰り装備で、身も心も軽い。

 

森に入ると白駒池までは、観光客も多く訪れる遊歩道を進みます。

小鳥のさえずりを聞きながら池沿いを進むと15分で、白駒荘です。

朝日が斜めに差し込む湖面は鏡のようにすっきり輝いています。

標高2100メートル以上の湖として日本最大の天然湖です。

 



建て替えたばかりの綺麗な建物で、軽食やお土産を購入することができます。

白駒荘はテント場もあるので、ここでゆっくりテント泊するのも素敵だろうな。

 

白駒荘から先は、苔天国。

 

樹々の間から差し込む光に浮かび上がる苔の原生林。

 

緑の絨毯はまるでおとぎの国の森のようです。

久しぶりの北八ヶ岳の樹林帯は、やっぱり明るく、露に濡れた緑は生命力に溢れています。

 

昨夜の雨のせいで、登山道はほとんど水たまりの田んぼ状態。

面倒くさがってスパッツを履かなかったため、後で洗濯が大変なことになってしまいました。

 

木道が現れ、森が開けると白駒湿原です。

変化に富んだルートは、樹林帯も楽しく歩けます。

 

分岐を「にゅう」方面に。

 

道は段々と傾斜が出てきます。

この辺りの岩も、雨の影響で滑りやすい。

慎重に足を乗せるので、なかなかペースもあがりません。

 

森も深くなり、登山道も不明瞭な箇所があるので、少しでも不安になったら地図を確認します。

枝に巻かれた赤いリボンもありますが、山仕事の人の目印の可能性もあるので、私は必ず地図を確認するようにしています。

※結局赤いリボンは登山道の目印でした。

 

太ももに心地よい疲労が出てきたころ、岩が積まれた「にゅう」の頂上に飛び出しました。

 

白駒池から1時間30程で、この眺望です。

 

眼下には北八ヶ岳の森が広がり、白駒池が浮かびます。

ガスの切れ間からは、これから向かう天狗岳や硫黄岳、遠くは富士山まで望むことができます。

 

時間が無いときは、「にゅう」までのピストンでも十分楽しめると思います。

 

「にゅう」から先は、東側が崖になっている尾根を進みます。

中山峠までは、平坦な道なので、この区間でコースタイムを縮めます。

久しぶりに訪れた「八ヶ岳」の明るく牧歌的な雰囲気が応援してくれます。

 

中山峠は、黒百合ヒュッテと、しらびそ小屋に分かれる十字分岐です。

この先は、天狗岳にむけて一気に斜度が増していきます。

日頃の運動不足と暴食のせいで、足が重い。息があがる。

 

地図上は30mの鎖場となっていますが、鎖も見当たらないし、必要な箇所はありません。

 

雨が降ったり止んだり。そのたびにシェルを着たり、暑いから脱いだり、忙しい。

東天狗と西天狗の稜線を歩くときは、ガスが晴れているといいなぁ。



岩屑の塊を超えたら、低木もなくなり、この辺りが森林限界ということがわかります。

 

ガスの向こうに薄っすら東天狗のピークが見えてきました。



北八ヶ岳、最高峰。標高2646m 東天狗岳、登頂です。

 

人気の山というだけあって、山頂は多くの登山者で賑わっています。みんな楽しそうにお弁当を広げたり、記念撮影をしたり。



ここから、西天狗までは、一度降りて、20分の登り返しです。

晴れていれば、気持ち良い稜線歩きとなるのですが、生憎のガス。

 

 

息を切らしながら、ザレた道を登っていくと、

 

西天狗です!

岩でできた東天狗と違って、土で固められた山頂は、ちょっと地味な印象です。

 

ここで、簡単にエネルギー補給を済ませたら、下山です。

 

下山は、高見石小屋を経由していきます。

東天狗から、さらにちょっと進めば根石岳なのですが、疲労が蓄積してきたので、このまま中山峠まで、登ってきた道を戻ります。

 

雨濡れ、泥でコーティングされた岩がとても滑る。

ポールがあればバランスの支えになったのに、今日は持ってきていません。

何度もスリップし、転倒しそうに。

慎重に足を出すため、なかなかコースタイムを縮めることができません。

 

中山峠からは、高見石方面の分岐を進みます。

平坦な道は水が溜まり、木道は泥でぬるぬる。

 

ちょっと登り返すと「中山」という小さなピークがあります。

標識が無ければここがピークだとは誰も気づかない。

 

さらに進むと、「中山展望台」です。

低木が生えた広いスペースは、晴れていれば展望も良さそうです。

 

 

高見石小屋まではあとちょっとのはずですが、ほんとうに滑って歩きにくい。

ずっと同じ樹林帯、ずっと同じ泥の地面、何度も現れる滑る岩・・・

流石に飽きてきたころ、高見石小屋に到着です。



山頂でのんびりして、おまけに下山で時間がかかり過ぎたせいで、14:30になってしまいました。

お目当ての揚げパンが売っている売店は14:00で閉店!!

残念!

高見石小屋HPより

 一気に疲れが出てきましたが、白駒荘のソフトクリームを励みに、先に進みます。

 

 高見石から白駒池までは、コースタイムも短いはずなのですが、大幅に時間を要します。

 濡れて滑る岩をぴょんぴょんと降りていくので、慎重に足を運びますが、登山道のコンディションが良くても、コースタイム通りには進まないような気がします。

 

ヘトヘトになって、やっと白駒池に到着しました。



コースタイム

 

 白駒池駐車場→0:30→白駒荘→1:30→にゅう→1:10→中山峠→1:20→東天狗→0:20→西天狗→1:50→にゅう分岐→1:10→高見石小屋→0:40→白駒荘

合計8時間30分(休憩含まず)

 

 

登山のポイント3つ

 一言でまとめると、雨上がりの樹林帯は下山がすごく疲れたということです(当たり前)

ポイントは

・このコースならテント泊の方が楽しい

 黒百合ヒュッテや、もっと進んで本沢温泉で野天風呂を目的にすると楽しいと思います。

・トレッキングポールがあると良かった

 下山時のバランス保持に、ポールがあると安心でした。

 ちなみに、海外メーカーのポールは、レディースモデル、でも適応身長が高いので、男性でもレディースモデルが軽くておすすめです。

 ※ポールに体重をかけ過ぎないように、あくまでバランスを支える程度に使います。

 

・樹林帯では、スパッツ(ゲイター)が活躍

 パンツの裾がかなり汚れてしまいました。

 レインスパッツでも良いですし、暑い場合はソフトシェル素材のスパッツがおすすめです。

 

北八ヶ岳ならではの明るい森と苔は、もののけ姫の世界。

特に初夏の白駒池は映画のようです。

そして稜線に飛び出すと目に飛び込んでくる素晴らし景色。

今回はガスで景色が楽しめなくても、乳白色に包まれた森は、メルヘンチックで、八ヶ岳の魅力を十分に堪能することができました。

 

youtube

動画ではさらに素敵な景色や注意箇所を紹介しています。

www.youtube.com

 

www.chillpaine.com

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