5月4日
西穂独標を目指しテント泊にやってきました。
早朝4時に出発です。
外は雨と風が強く、晴れることを祈りながら高速へ。
そして3時間後・・・ちょっとお天気が回復してきました。
これなら大丈夫そう。
次第に雨が上がり、たくさん山が見えウキウキ辺りを見回したその時・・・!!
・・・!!・・・虹だぁー♪
虹にうっとりしている間に到着。
駐車場
厳冬期に来た時には新穂高登山指導センターの前が登山者用無料駐車場
だったのですが、観光者用に変わっていました。
今回は、歩いて15分くらいの深山荘さんのところが登山者用無料場所でした。
支度をし、ザックを担いでみると重い。
約20㎏のザック。
本来はもっと軽くするのですが今回は、歩荷トレも兼ねていたので、そのまま、まずは15分。
登山届けを書こうと思ったその時、スマホがないことに気がつきました。
ぽんこつです。
登山届、下山届けは、登山指導センターで。
ロープウェイの始発に乗る予定だったのに・・・。
ここから駐車場まで往復30分・・・。
ウォーミングアップと自分に言い聞かせます。
ここからロープウェイまでテクテク歩きます。
新穂高ロープウェイ
第1・2区線 連絡往復乗車券(2900円)を購入。
そして荷物券(300円)も購入。
荷物券は6㎏以上の重さの荷物を持っている場合に購入します。
この日のロープウェイは観光の方も多くて、臨時運転もされていました。
一際巨大なザックを担いだ姿が異彩を放っていました(汗)
少し並びましたが、ほとんど待つことなく乗れました。
第1ロープウェイを降りると鍋平高原。
温泉がありました。
新穂高ビジターセンター 「神宝乃湯」です。
明日、下山したら入りたいなーと思いながら第2ロープウェイに向かっていると美味しそうなパン屋さんが見えました。
食べたくて、食べたくて、仕方がなかったけれど、出発が遅れてしまったので匂いで我慢。
そして第2ロープウェイに乗車。
耳抜きをしながら、西穂高口駅に到着(10:00頃)。
雪の回廊はさすがに溶けていました。
登山道の状況
ルートはこんな概念図で登ります。
ここから西穂山荘を目指して、
いざゆかん!
まだ雪が残っています。
日向はズクズクで、大木の、周りは踏み抜きに注意しましょう。
ポールを使って踏み抜かないように慎重に慎重に・・・
と思ってるそばからハマってしまいました。
膝上まで埋まる。
なかなか抜けず、雪がどんどん締まってきます。
この後人間としての尊厳を失った姿で脱出しました。ワラ
登りはアイゼンなしで行きましたが、チェーンスパイクか軽アイゼンがあったら登りやすかったな~と思います。
まずはゆるい樹林帯。
槍ヶ岳の滝谷避難小屋に似た小屋?を発見。
まだ15分程度しか歩いていませんが、ここでザックのベルト類を再調整します。
テン泊装備を背負っているので、こまかな調整が必要です。
少し登ると、針葉樹の切れ間に山が見えてきました。
ピラミッドピーク、独票、西穂高が見えます。
だんだん急登になってきます。
装備の重さ(ほぼ食料)を恨みます。
そしていつもの「あそこを曲がれば小屋のはず」病を発症。
すれ違う下山の人の「もう少しで小屋だよ」
の言葉も信用できません。
人間不信になりながら、
ガンバ、ガンバ。
あ、西穂山荘見っけ!
残雪期のテント設営
テント代1人1000円を支払い朝食の予約1人1500円も済ませて、さぁテント設営です!
残雪期のテント外張り選び
今回は、3シーズン用のテントフライを使用しました。
雨になればスノー用フライはびしょびしょになってしまします。
春のテン泊は悩みますね。
残雪期のペグ
ペグは竹ペグを使用しました。
一応普通のペグも持って行きましたが、やはり雪にはかまなくて、全て竹ペグです。
スノーアンカーやスーパーのレジ袋を利用しているテントもありました。
スノーブロックに挑戦
今夜は風が強くなり明け方は25メートルの強風になるとの予報。
雪も降るらしいので、風を防ぐために、スノーブロックも建てました。
もはやシゴトです。
愛用のショベルは、LIFE LINKのガイドショベルです。
やや大きいですが、四角く雪が切り出せて使いやすいです。
でも・・・
出だしの位置を間違えたせいで角がくっつかなかった。
それでも風はだいぶ防げました!
ホッと一息ついていると
西穂山荘の支配人さんから、今晩、雪が降り明日の朝も雪が降る。
強風でロープウェイも止まってしまうかもしれないとのアナウンスが入りました。
西穂山荘
山荘のレストハウスに移動し、明日 ロープウェイが動かなかったらどうしようかなぁ~とドキドキしながらホットミルクを注文。
ストーブもあって暖かいです。
テン泊の人も小屋泊の人もまったりした時間を過ごしていました。
この時間大好きです。
テントに戻る前にもう一度支配人さんにお天気を尋ねてみると、明日中に帰るなら始発の段階から下山してロープウェイ乗り場に待機していた方がいいとのことでした。
支配人さん、実は気象予報士さんなんです。
https://www.facebook.com/yamanootenkikyousitu
いつも参考にさせていただいております。
安心です。
夕食
ぼちぼち夕食の準備です。
もちろんテントの中で調理です。
まずは、にらまんじゅうを焼いて食べました。
油を持って来なかったので、少しお湯を入れて蒸し焼き風にしました。
とても美味しかったのですが匂いが・・・
テントをあけて喚起です。
あ、テント内での調理には十分換気に注意してくださいね。
あと火事も気をつけましょう。
そして、寒い日にはやっぱり鍋ですね。
カット野菜と焼き鳥缶と水餃子を入れて、鍋キューブの白湯味を投入。
身体が温まる。
水分も一緒に取れる。
簡単。
と三拍子揃っています♪
最後に閉めの棒ラーメンの儀を執り行います。
食べ過ぎです(´Д`)
でも、山で食べるご飯は美味しい。
あぁ!ハードシェルがラーメン臭くなってしまいました(泣)
帰ったら洗濯ですね。
chi-sk8.hatenablog.com
夕食も終えて、またレストハウスで休憩です。
バヤリースのオレンジジュースが身体を一気に元気にしてくれます。
標高が高いと味の強いものが美味しく感じますね。
壁に貼ってあるポスターを見ていたら、映画「岳」の写真でした。
三歩と久美ちゃん。
岳の撮影の一部は丸山で撮っていたんですね。
「それから空気がうまい!」のあのシーンのようです。
そして、支配人さんに再び会いました。
忙しいはずなのに、優しい笑顔でお天気情報をくださいました。
そして、さりげなく皆の脱ぎ捨てたサンダルを片付ていました。
笑顔が素敵な支配人さんに会いほっこり(惚れて)していると
、男性スタッフがバタバタっと、2人やって来ました。
ものすごい勢いでやってきて、ハードシェルを着、配管用ペンチ?を持って外に・・・
勢いに圧倒されましたが、何処かの修理をされていたみたいです。
小屋の安全と快適はスタッフさん達のおかげなんですね。
感謝です。
21時頃テントに戻り就寝です。
寒さ対策に、上下ダウンを着て、靴下の上にホカロンを貼りその上から靴下をもう1枚履きました。
あ、上着はプリマロフロのジャケットです。ダウンは雨に濡れると一気に保温性を失います。
その点化学綿は多少濡れても保温しますので、私はいつもプリマロフトにしています。
いちいちハードシェルの中に着るのは氷点下では危険です。
幕営の時や、ビレイ中、ビバークのときなどは、ザックからサッと出しでそのまま羽織れるのがいいですね。
重いのが難点ですが、体力でカバーします!
残雪期のシュラフ
今回はこちらも綿です。
厳冬期はダウンにしますが、
モンベルのバロウバック#3にしてみました。
綿にした理由はジャケットと同じです。
ニット帽をかぶり、フリース手袋とネックウォーマーをしていざ就寝。
寒さを全く感じず、グッスリ眠ってしまいました。
途中で風の音に目が覚め、ついでにお花摘み。
吹雪にヘッデンの灯りが反射して、前が見えません。
戻ってテントを見ると雪が積もっていました。
夏用外張りは通気性がないので危うく窒息するとこでした。
静かに雪を掘りテントのジッパーを少しだけ開けて再び就寝。
4:00起床。
10センチほど雪が積もっていました。
テントも無事。
天気は
西風がすごいです。
目玉低気圧に狭い等圧線。
南からは湿った空気。
う~ん、今日はどうしよう。
早朝5:30朝食です。
初の山荘ご飯。
ナスのお味噌汁がとても美味しかったです。
ご馳走さまでした。
朝食を済ませ、このあとの行程に悩みます。
独票までいくか?
ロープウェイが止まっていたらどーするか?
上高地へ下山するか?
結局
テントの撤収です。
独票までやりたかったのですが、午後は午前よりも風が強くなるとのことで、ロープウェイが動かなくなる可能性が・・・
そして、空を見上げると変わらず黒い雲に覆われていたので・・・
撤退
勇気ある撤退を決めました!!
テントを急いで撤収し、下山です。
下山はアイゼンを装着しました。
途中、お天気が良くなりせめて丸山までやれば良かったと思いましたが、黒い雲を思いだし勇気ある撤退。
ロープウェイも無事に動いて鍋平高原に来ました。
温泉に入りたかったけれど、次のロープウェイが動かなくなると困るので・・・
その代わりにご褒美パンをゲット。
あんこクロワッサンがすごく美味しかったです。
あまりの美味しさに写真を撮るのを忘れてしまったので、気になる方は「アルプスのパン屋さん」へ是非行ってみて下さい。
第2ロープウェイ乗り場(しらかば平駅)の所にあるので、観光の方も買いに行けます。
そしてご褒美 Part2
飛騨牛串です。
お肉が柔らかくて甘くて・・・いくらでも食べられそう。
食いしん坊な私の胃袋がそう言っていました‼ワラ
こちらは新穂高ロープウェイの所にあるので、上に行かなくても手に入ります。
そして、足湯もあるので、ゆったり温まりながら飛騨牛串も贅沢ですね。
まとめ
やはり、山のお天気は変わりやすいですね。
春は特に変化の波が激しいです。
しっかり情報を集めて、さらに雲の様子を見れたほうが良いですね。
甘く見ると危険です。・・・ビバークになることもあります!
自然には勝てないと改めて思いました。
あ、実はザックの下敷きになったヘルメットが壊れてしまいました(泣)
ですのでヘルメットを新調しま~す♪
ヘルメット探しの記事はこちら↓
chi-sk8.hatenablog.com
西穂高リベンジ編はこちら↓
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残雪期の西穂はこちら↓
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