山で使える、山道具じゃないもの
今回は、山で使える、山道具じゃないアイテムを紹介します。
山道具じゃないものを、山で使うのって楽しいですよね?
もちろん命にかかわる道具は、しっかりと見極めが必要ですが、
ホームセンターやコストコとか、ワークマンとか、気が付くと「山で使えないかな?」という目で見てしまいます。
使う場合の注意点と、実際に私が使っているおすすめのアイテムを三つ紹介します。
・山道具じゃないけど、山で使えるもの
山道具じゃないものを、山で使う場合、安くて、頑丈なものが多い反面、重量が重たかったり、安さだけ選んでしまうと、壊れやすかったり、信頼性に欠けるものもあるので、まずは下界で使い込んでみて見極める必要があります。
まずはヘッデン(ヘッドライト)です。
これは、ジェントスのヘッデンで、ホームセンターでもよく見かけるものです。
VA-04Dというモデルで、Amazonで1627円で売っています。
仕事で毎日使っていたこともありますが、壊れないので、とても信用しています。
角度も調整でき、防水で、単4電池が2本。
ゴムバンドも、伸縮性がしっかりしていて、素材も登山用のものと変わらなくしっかりしています。
裏側はシリコンの滑り止めが付いています。
それから、もう一つの特徴は、光の広がり方が、楕円形にサイドに広がるようになっていることで、登山道の状況が把握しやすくなります。
私がメインで使用しているブラックダイヤモンドのスポット300。
機能は、ジェントスより多機能。
ブーストモードでかなり明るくすることもできます。ただし、このモデルはもう廃版で、後継モデルは、スポット350というものです。
スペックを表にまとめてみました。
明るさと、電池の寿命ではブラックダイヤモンドの方が優れていますが、重量と、この価格差はジェントスが大きく引き離しています。
日帰りの山行や、夜間行動を伴わない小屋泊登山では十分なスペックと言えます。
暗いところで比較した動画をYouTubeにアップしましたので、記事下部のリンクからご覧ください。
実際に明るさを比較すると、そんなに変わらないかな?というのがわかります。
スペックに書いてある、ルーメンというのは、電池の状態で変わってきますし、レンズの傷でも違ってきますので、実際の明るさは同じだったりもします。
メーカーによっても計測の仕方が違うので、良く言われるのがペツルはスペックの数値より明るいとか、ブラックダイヤモンドは数値より遠くまで照らせるとか、それぞれのクセがあります。
夜間の行動をするのではなければ、このジェントスはかなり使えますし、使い慣れたヘッデンがザックに入っているというのはとても安心感があります。
私はヘッデンはいつも予備と合わせて二つ持って山に入るので、サブや、テン場ではいつもこのジェントスを使っています。
御存知!防寒テムレス。
使っているひとも多いと思いますが改めて紹介します。
裏地がボアになっていて、暖かく、外側は、ポリウレタンで、低温下でも硬化せずに、その名の通り湿気を逃す特徴があります。
全く蒸れないのではなく、表面が保水しないので、時間が経過しても、蒸れが悪化しないといった表現が正しいですね。
それでも、登山用のアウターグローブには到底性能面では及びません。
やはりサブとしての使い方で、登山用のグローブは絶対に複数持っていく必要があります。
ただ、なんといっても、この値段の安さが魅力です。実際に使い勝手もとても良くて、ごしごし洗えるので、いつも清潔です。無くしたり劣化しても、買い替えに悩みません。
ただし注意点は、ビレイデバイスを使うときは、使用禁止です。
この滑りにくいゴムが、引っ掛かって、ザイルと一緒にデバイスに食い込んでしまう事故が多発したそうですので、使用できません。
それだけグリップは良いので、登山用のグローブよりも、アイゼンを装着したり、アックスを掴んでも素晴らしくフリクションが良く、細かな作業もしやすいです。
それからあまり知られていないのが、テムレスのシリーズで、このジャージテムレス。
防寒テムレスのボア無しで、袖口がジャージ素材で伸縮性があります。
これによって、ある程度の浸水を防いでくれます。
裏側は、ポリウレタンに直接サラサラした裏地が圧着されています。
表側も、防寒テムレスと同じく、グリップするようにザラザラに加工されていて、風を通さないので、こんなにペラペラですが、意外と暖かいです。
実際に、裏技で、ゴム引きの軍手の下に、使い捨てのプラスチックグローブを装着するととても暖かいです。
風を通さずに、かつ皮膚の湿度を飽和状態にするというのは、南極などの極地作業で使われている技術。
防寒テムレスでは暑過ぎる春や秋の中途半端なシーズンには活躍します。
薄手のインナーグローブを追加すれば、適応気温の幅も広がります。
テントの撤収なんかで汚れても洗えるし、安いので気にせずガシガシ使えます。
ただし、しつこいようですが、テムレスは便利ですけど、グローブは、とくに冬季は絶対に予備を持って行くようにしないと、凍ってしまったらアウトです!
山では、レインシェルを持っていくので、ソフトシェルは絶対必要ではないのですが、レインシェルは湿気がこもりやすいので、防風用に、私はソフトシェルを愛用しています。(レインシェルが必要ないということではないです!レインシェルは必携です!)
行動中も運動量が多く汗っかきなので、撥水性よりも、汗抜けのいいものを選んでいます。
山用のソフトシェルは撥水性を重視しているものが多くて、価格も高価なものが多いです。
今回紹介するのは、山用ではなくて、ランニング用のシェルになります。
これが、優秀すぎて、かなりおすすめです。
ランニング用のシェルは、第一に汗抜け、透湿性を考えているので、とても快適です。
価格も山用に比べて、半分以下のものがほとんど!
これはアシックスのランニングパッカブルプルオーバージャケットというモデル。
プルオーバーで、腰ぎりぎりまでジップになっていますので、体温の調整がしやすいです。
また腰回りがすっきりしているので、重ね着をしてもゴワゴワしませんし、ザックのヒップベルトやハーネスにも干渉しないので快適です。
生地感は、かなり薄い素材で、そこそこの撥水性で、「ふんわり」風を防いでくれます。
袖は、伸縮性のあるニットジャージの素材です。
このウエスト部分も袖口と同じ素材が使われていて、身体にぴったりフィットしますが、薄い素材で伸縮するので、窮屈感はありません。
腰の後ろ脇の部分は、このような小さなポケットになっています。
行動中に暑くなったら、このようにジッパーを開けて、脱いだら、くるくると丸めて、このポケットに収納することができます。
また寒くなったら、すぐに取り出して着ることができます。
行動中に疲れてくると、わざわざザックにしまったり、ザックから取り出したりするのが億劫になって、寒いまま行動してしまったり、逆に着たまま行動し続けて、汗で濡れてしまい、結果、体力を消耗してしまうので、このように簡単に着脱できるので便利です。
ランニング用のシェルは、汗抜けが良く、いろいろな機能のモデルがたくさんラインナップせれているので、自分の山行スタイルに合ったものを探すと楽しいです。